感覚過敏の困りごと(電車の中編)

困りごと

感覚過敏があると、日常生活で困ることがたくさんあります。感覚は他人には伝わらないので理解してもらうことが難しいですよね。

感覚過敏の人が集まるコミュニティー「かびんの森」で電車に関する困りごとを話してみました。

嗅覚に関する困りごと

嗅覚の困りごとでは、人によって苦手な匂いもさまざまでした。

食べ物の匂い

電車のなかで食べてる人がいると臭いで吐きそうになります。特に朝。

車両・空調の匂い

7才息子は新しい車両の電車の匂いと新幹線の匂いが嫌みたいです。そして「新鮮な空気が欲しい」ってずっと言っています。車だと自由に窓を開けられるけど、電車や新幹線は無理だし長いので辛そうです。
新幹線のアンモニアのようなにおいが特にだめです。
息子は電車で苦手な臭いがすると、服の袖で鼻を露骨に覆いだします。周りの人が「自分臭う?」みたいな不快な顔つきになるので、なんとかならないかなと思いますが、マスクだけでは効果が薄く…本人も辛そうです。
雨の日の電車内の湿った匂いが苦手です。

体臭・香水など人がまとう匂い

電車内では、全身煙草臭い人が近くにいると臭くて咳が止まらなくなります。「香水つけすぎ」「アルコール臭」「キツイ体臭」は具合いが悪くなります。
冷気を帯びた衣類のカビのような匂いが苦手です。夜遅めだと、アルコールとタバコと焼肉の混ざったような匂い。マスクをしていても厳しいです。
満員じゃなくても電車では人の体臭と化粧品の匂いが気になります。

聴覚に関する困りごと

電車内ではよく「通話はお控えください」と注意が流れますが、喋り声に限らず、あらゆる音の困りごとが出ました。

人の話し声・音

乳幼児の声は気になりませんが、学生さん以上の集団の騒ぎ声は耳に刺さってキツイです。
中高生の集団で電車のなかで騒いでいる感じの声は苦手です。ただこれは、耳のせいなのか感情なのか微妙なところです。
人が鼻をずずーっと啜る音とか、「わっ!」と突然叫ぶようなくしゃみ(中年男性でよくある)が怖いです。耳をつんざくというか、脳みそに刺さります。

電車の走行音

息子は地下鉄の音が苦手です。本人に聞いたら、音が反響して、全体から襲ってくるような感じがして怖いと言っていました。中学生になったら電車通学をするかもしれないので、地下鉄に乗れないとなると、困るなと思っています。
電車がホームに入ってくるときの音、運転の雑な走行音などは恐怖心もありますが、頭痛や気持ち悪さに繋がってしまいます。

音楽などの音漏れ・車内放送

音楽の音漏れやイヤホン等なしで小音で再生されている音がすごく気になって頭の中で反響します。
完全に音割れして雑音が入っている放送がキツいです。イライラもするし、とにかく不快です。

視覚に関する困りごと

視覚に関する困りごとでは、「光」のほか、「視覚情報の多さ」が辛いという声が挙がりました。

電車内の照明

電車の蛍光灯の明かりが眩しくて苦手なので、電球色を使っている車両があるときはそこに乗ります(比較的新しいようで本数が少ない)。
夜の蛍光灯が辛いです。新型車両は照明がまろやかで助かっています。車両が空いていて景色がきれいなら電車の旅は大好きなのですが…。

満員電車での情報の多さ

満員電車は人が多くて視覚の情報が増えるのでとても怖いです。

その他の困りごと

感覚過敏というと、五感に注目しがちですが、直接的な触覚ではない圧迫感や空気感が原因で電車に乗っているのが苦手、という声も多かったです。

満員電車での圧迫感

満員電車に乗ると、特に密閉感を感じて息苦しくなります。酸素が薄い感じも耐えられません。
私は、満員電車でパーソナルスペースをおかされると息苦しく感じます。大学生の頃に電車でパニック障害に度々なり、予期不安で本当に辛かったです。
(特に地下鉄の)空気の悪さ、パーソナルスペースの狭さで具合が悪くなります。

電車の風圧

我が子は、電車の侵入音や風圧が気になるようです。特定の電車を嫌うと、その路線は乗れなくなります。3歳までは、バス・電車など全ての乗り物に乗れませんでした。
電車が来るときの音と風が苦手です。圧迫感があるので休憩所があればそこで待機しています。

電車内の雰囲気

これは感覚過敏なのか分かりませんが、東京だと乗車している人の表情が暗くてどんよりしているので、同じ空間にいると自分のエネルギーがどんどん消耗して、目的地に着くまでにヘトヘトになってしまいます。

休める空間がない

毎日朝晩満員電車に乗らなくてはいけないのですが、人の圧迫感や匂いや音で気持ち悪くなると脳に血がいかない感じで立ってるのも辛く、しかし座れることは非常に少ないので、あまり遠くでは働けません。15分の移動だけでくたびれてしまいます。
電車に立ったまま乗車すると目眩がしてきます。後に冷や汗が出てきて目の前が真っ白になります。しゃがみこんだり、椅子に座れば落ち着くこともありますが、人が多いので途中下車する場合がほとんどです。

都内など乗車率が100%を超えるところでは、休憩して落ち着く場所を探すのも一苦労だったりしますよね。感覚過敏は決して分かりやすい辛さではないので、自分なりの対処方法を持っていないと電車移動の負担も一層増してしまいます。

電車に乗るときの工夫は?

嗅覚過敏の対策アイテムはマスク。
市販のマスクが苦手で自作しているという人もいました。

聴覚過敏の対策アイテムはヘッドホン、イヤホン。
イヤーマフや耳栓を使っている人が多数でした。

視覚過敏の対策アイテムはサングラス。
蛍光灯の光がやさしい車両がある場合はそこに乗る、という声もありました。

その他、車内の温度対策には服やインナーの調整をしたり、電車の環境で具合が悪くなりやすい人は数駅ずつ降りて休憩しつつ移動したりするなど、個人個人で工夫しながら生活しています。

また、できるだけ電車は避けるという方やヘルプマークを付けておくという意見もありました。

さいごに

ある程度の年齢になれば、自分で工夫して何とかやり過ごして生活することもできるようになりますが、特に乳幼児などの小さい子が感覚過敏の場合、マスクやイヤーマフも嫌がることが多いので、対策が難しく悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

感覚過敏研究所では、みなさんからいただいた意見や工夫をもとに、感覚過敏をもつ人が暮らしやすくなる商品やサービスを一緒に企画・開発していきます。

話し合いは、感覚過敏コミュニティー「かびんの森」で進めています。是非、興味のある方はご参加ください。




ABOUT US

13歳。中学2年生。株式会社クリスタルロード取締役社長。食べることが苦手で給食を避けるために中学受験を決意。食べ物のにおい、味、舌触り、見た目などで気分が悪くなることが多い。レストランやカフェでの打ち合わせに困っている。教室や雑踏での騒しい声が苦手で頭痛や体調不良を起こす。衣服の重さに敏感。12歳で起業し、株式会社という箱を持っているならば、自分の困りごとを解決することで人の役に立てるのではないかと、感覚過敏研究所を立ち上げる。感覚過敏の困りごとを解消する商品やサービスを企画しながら、最終的にはテクノロジーでの解決を目指している。