香川県観音寺市役所のカームダウン・クールダウンスペース【ケーススタディ】

カームダウン・クールダウンスペースとは、光や音などの感覚の刺激を遮断することで、感覚過敏によるストレスの軽減やパニックの回避やクールダウンに使用できるスペースです。今回は香川県観音寺市役所に設置されたカームダウン・クールダウンスペースを紹介します。

香川県観音寺市役所のカームダウンスペースについて

観音寺法人会から創立60周年記念事業の一環として観音寺市役所に寄贈されました。カームダウンボックスは、市役所1階ロビーに設置され、2024年11月25日に除幕式が行われました。香川県内の市役所庁舎に設置されたのは初めてです。

写真引用:観音寺市役所

設置場所

観音寺市役所本庁舎 1階ロビーに設置されています。

写真引用:観音寺市役所

所長・加藤路瑛のレビュー

自治体でカームダウン・クールダウンスペースの導入が少しずつ広がっています。観音寺市の取り組みもとてもうれしいニュースでした。

このカームダウンボックスの標準はロールカーテンですが、今回はカーテンを取り付けられています。筐側の側面もグリーンですし、統一感があっていいですね。私はまだ実際に見ていないのですが、遮光性カーテンなのか確認してみたいなと思っています。

写真引用:観音寺市役所

カームダウンボックスの多くは消防法の適用にならないように天井を開放しているケースが多いので、天井からボックス内にどのように照明の光が入るのかは設置のポイントの1つです。

写真を拝見すると、座っている場所が影になっていて、完璧です!!!(壁を見ると明かりが差し込んでいますが、これはカーテンを開放しているためにできた光かと予想します)ちょうどブースにぴったりはまっていて、周囲に馴染みそうです。

では、この場所が設置に適しているかといいますと、それは注意が必要です。1階ロビーで多くの人が通る前ですので、この場所で静かに落ち着けるかというと難しいかもしれません。本来は、人通りが少なく、周囲を気にせずに休める場所が最適です。(下の写真で、奥の階段下あたりが設置場所です。明るく開放的な市役所です。感覚過敏がある方の中には眩しく感じたり、音の反響も気になる空間かもしれません。)

写真引用:石本建設事務所

もう1点、多くのカームダウンスペース導入施設が見逃してしまう点ですが、人通りの多い場所に置いてしまうと、勇気を持って入っても、人が外にいると怖くて出て来れなくなってしまうのです。ですから、設置には工夫が必要であり、そのアドバイスができるのが感覚過敏研究所です。

とは言いましても、カームダウン・クールダウンスペースは、認知度が極めて低い設備です。まずは、音や光などの環境刺激によって外出時に苦痛を感じている人がいることを、広く社会に知ってもらうために、カームダウン・クールダウンスペースには啓発装置の役割があります。

市民の方々に知っていただき、共通認識となるまで、多くの人の目に触れる場所にあることも重要なことだと思っています。

実は、観音寺市、個人的に大好きなところで、過去に2回、遊びに行っています。次回は、市役所に行って、カームダウンボックスを体験したいと思います。

このコラムを書いた人

jiei kato

感覚過敏研究所 所長・センサリーフレンドリークリエイター
加藤 路瑛

自分の困りごとである「感覚過敏」の課題解決に向き合い、2020年1月に感覚過敏研究所を設立。感覚過敏がある人たちが暮らしやすい社会を作ることを目指し、商品・サービスの開発・販売、感覚過敏の研究や啓発に力を注いでいる。所長挨拶はこちらから

同型のカームダウンボックスをご希望の方へ

同一商品を感覚過敏研究所で取り扱っております。設置前の相談や環境調整も 行っておりますので、お気軽にお問い合せください。

観音寺市に設置されたカームダウンボックスは、感覚過敏研究所が監修・サポートした事例ではありません。カームダウンスペースの認知を広げるため、さまざまなケーススタディを掲載しております。ご了承のうえ、ご覧ください。

引用/参考先

観音寺市役所ホームページおしらせ「県内初!市役所庁舎にカームダウンボックス設置」

スポット情報

香川県観音寺市坂本町一丁目1番1号
観音寺市役所本庁舎1階

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当研究所では、掲載させていただくすべての取り組みに対し、深く感謝と敬意を抱いております。ご理解いただけますと幸いです。

自治体でのカームダウンスペース導入事例

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