大学入試での感覚過敏の合理的配慮についてインタビュー

近年、大学入試において「合理的配慮」が徐々に広がりつつありますが、感覚過敏に関する配慮は、まだ十分に認知・整備されているとは言えません。情報が限られていることもあり、受験を控える当事者やそのご家族にとっては、大きな不安要素となっていると思います。

そこで今回は、感覚過敏研究所のInstagramでVlog「過敏さんの日常」を担当し、過敏な高校生の生活を発信しているRionさんの大学入試の合理的配慮についてインタビューさせていただきました。


この記事を書いた人

感覚過敏研究所 インターン
いうと

感覚過敏研究所では、X(Twitter)運営やセンサリールームやカームダウンボックスなどのコラム作成などを担当しています。感覚過敏の自覚症状はありませんが、所長のビジョンに賛同し、インターンとして参画しています。

大学入試の合理的配慮に関するインタビュー

まず、どのような理由で通学型の大学に決めたのですか?

私には、実現したい夢があり、そのために実践的に学べる通学型の大学を選択しました。

受験に向けて、どのような準備や情報収集をしましたか?

受験での合理的配慮について、2年前から、インターネットなどでリサーチしていました。調べた結果「耳栓の着用」「別室受験」「座席指定」「照明調整」などの配慮が受けられる大学・入試方式もあることが分かりました。

補足
大学入学共通テストのサイトには「聴覚過敏の症状があり、耳栓を使用したいのですが、申請は必要ですか?」という記載があり、耳栓やイヤーマフを使用する場合には、受験上の配慮申請が必要である旨が示されています。

申請方法にも記載があるため、大学入学共通テストの受験を考えている方は、早めに確認することを推奨します。
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/kako_shiken_jouhou/r5/r5_hairyo_qa.html

実際には、合理的配慮の申請をせずに受験されたと聞きました。それはなぜですか?

私は感覚過敏の他にも、社交不安障害を持っており、長時間の集団受験が難しいと感じていました。

私が受験した総合型選抜は、待ち時間は約1時間、試験時間は約20分と、個別試験で受験時間も短かったです。自分の体調への負担が少ないと考え、合理的配慮を受けないことに決めました。

試験直前はどのように過ごしましたか?

体調を整えるために、試験会場の近くに前泊しました。混んでいない時間に移動することや、ノイズキャンセリングイヤホンを着用するなど、移動中に体調を崩さないように工夫しました。

また宿泊先では、試験に向けてリラックスできるよう、なるべく普段と変わらない生活リズムを意識しました。

これから受験を考えている感覚過敏のある方に、伝えたいことはありますか?

「感覚過敏があるから入試は難しい」「感覚過敏は病気ではないから配慮を受けられない」「我慢して受験するしかない」と思っている方もいるかもしれません。

しかし諦める前に、一度、各大学や共通テストで受けられる配慮について確認してほしいと思います。

事前に合理的配慮について確認することは、自分に合った入試方式や受験校を見直すきっかけにもなります。大学によっては、直接問い合わせが必要な場合もあるので、できるだけ早いうちから準備を始めることをおすすめします。

また通学型に限らず、通信制、E-スクールなど、学び方は多様化しています。特性や体調、人生計画に合う学び方を選択することも大切だと思います。

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