「福岡市立発達障がい者支援センター(ゆうゆうセンター)」のカームダウンスペースと支援グッズ展示室【訪問レポート】

支援グッズは、カタログで見るのと実際に触れるのとでは、感じ方がまったく違います。福岡市立発達障がい者支援センター(ゆうゆうセンター)の3階展示室では、そんな「見て、触って、体験できる」支援グッズが多数展示されており、カームダウンスペースなどは感覚過敏研究所から納品させていただきました。今回は、展示室の様子と見学方法をレポートします。

この記事を書いた人

加藤路瑛

感覚過敏研究所 所長
加藤 路瑛

自分の困りごとである「感覚過敏」の課題解決に向き合い、2020年1月に感覚過敏研究所を設立。感覚過敏がある人たちが暮らしやすい社会を作ることを目指し、商品・サービスの開発・販売、感覚過敏の研究や啓発に力を注いでいる。所長挨拶はこちらから。

ゆうゆうセンターとは

福岡市立発達障がい者支援センター(ゆうゆうセンター)は、福岡市にお住まいの発達障がいのある方やそのご家族、支援者のための総合相談窓口です。乳幼児期から成人期まで、すべてのライフステージの相談に応じているほか、保護者や支援者向けの研修、発達障がいに関する情報発信を行っています。

3階展示室:支援グッズを「見て、触って、体験できる」場所

展示室には、発達障がいの特性に応じたさまざまな支援グッズが展示されています。

カームダウンスペース

まずはカームダウンスペースを確認!感覚過敏研究所から納品させていただいたカームダウンスペース【ファブリック・カームダウンハウス】には、「空室」の表示や利用方法の案内が添えられていました。

展示として置くだけでなく、どう運用するかまで含めて見せているのがすばらしい点です。カームダウンスペースはハード以上に運用が大切だと日頃からお伝えしていますが、その実例をこの展示室で見ることができます。靴を脱ぐ場所であることも、床のマークで直感的にわかる工夫がされています。

カームダウンスペース

カームダウンスペース内は、カーペットが敷かれ、クッションが置かれています。さらに、スヌーズレン機器のサイドグロー「ミルキーウェイ」もあり、お好みで光の色も調整できます。この、自分で調整できるという状態がカームダウンには重要です。(サイドグロー「ミルキーウェイ」は感覚過敏研究所オンラインストアで購入できます)

さらに、テント型のお子さま向けカームダウンテントの展示もありました。イヤーマフは複数の種類が並べられていて、実際に着け比べることができます。(感覚過敏研究所のエンタメイヤーマフ「CALMY」のご提案できればよかった!と訪問してから思ったのでした)

学校の教室や福祉施設での利用を想定した、机の上に設置するタイプの落ち着きスペースも!ボックス内に頭をつっこんで周辺の情報を遮断します。さらに、ブランケットをかけると、暗くなり、カームダウン・クールダウンしやすくなります。このような卓上用の小さなスペースの方が落ち着く方もいらっしゃいます。

リーディングトラッカーなどの読むことを支援するグッズも、色違いで並べて試せるようになっています。(リーディングトラッカーは感覚過敏研究所オンラインストアでも扱ってます)

このほかにも「なるほど!」と感心する展示がたくさんありました。ぜひ現地で見つけてみてください。(展示内容は変わる場合がございますのでご了承ください)

展示室入り口には、さまざまな手触りのアイテムを並べて、その違いを感じることができます。

見学方法:毎月12日は公開デー

ゆうゆうセンターでは展示室を設置し、発達障がいの特性に応じた支援グッズや発達障がいに関する情報を紹介しています。毎月12日は『展示室公開デー』として、ゆうゆうセンター職員が展示室に常駐します。ご予約不要でどなたでも利用可能です。(2027年度以降の情報はゆうゆうセンターのホームページでご確認ください)

引用/参考先

社会福祉法人 福岡市社会福祉事業団「福岡市立発達障がい者支援センター(ゆうゆうセンター)」

展示だけではない。
地域のイベントにカームダウンスペースを届ける取り組み

ゆうゆうセンターが保有しているのは、展示室のファブリック・カームダウンハウス1台だけではありません。複数台を保有されていて、地域のイベントなどでカームダウンスペースが必要になった際には、ゆうゆうセンターが用意・提供する取り組みをされています。

左:マリンワールド海の中道「ドリームナイト・アクアリウム」(写真引用:【公式】福岡市ー広報戦略室インスタグラム)
右:第9回日本DCD学会学術集会(写真:感覚過敏研究所)

カームダウンスペースは、常設の施設であれば購入を検討しやすい一方、1日限りのイベントのために購入するのはハードルが高く、「必要だと分かっていても用意できない」場面が少なくありませんでした。必要なときに、必要な場所へカームダウンスペースが届く──その仕組みを地域の支援センターが担っていることの意義は、とても大きいと感じます。

こうした取り組みが全国の支援機関や自治体に広がれば、「行きたいイベントがあるけれど、休める場所がないから諦める」という人を減らしていけるはずです。

所長・加藤のレビュー

発達障がい支援の専門機関に、体験できるかたちでカームダウンスペースや支援グッズが揃っていることには、大きな意味があります。相談に訪れた方が「こういう道具があるんだ」と知るきっかけになり、支援者や学校の先生が導入前に実物を確かめられる場にもなります。(実際に支援者の方々が研修として見学されているそうです)

カームダウンスペースや感覚過敏の対策支援グッズは、設置や用意すれば支援が完了するものではなく、運用が大切です。ゆうゆうセンターの展示室は、その運用のヒントまで見られる場所でした。感覚過敏研究所として関わらせていただいたことに感謝するとともに、このような場所が全国に増えていくことを願っています。

スポット情報

福岡市立発達障がい支援センター(ゆうゆうセンター)
〒810-0073 福岡県福岡市中央区舞鶴1丁目4-13
https://fc-swc.org/yuyu/

この記事もおすすめ

カームダウンボックスを広めたい!

カームダウンボックスは感覚刺激に強い反応をする方々にとって安心できる空間です。日本ではまだ浸透していない取り組みです。感覚過敏研究所SDI推進室としても、カームダウンボックスやセンサリールームの社会実装に力を注ぎたいと考えております。ご賛同くださる方、ともに社会実装に取り組んでくださる企業様・パートナー様を広く募集しております。設置をご希望される企業様からのご連絡もお待ちしております。

注)当記事は日本社会に向けて、クワイエットアワー、センサリールーム、カームダウンスペース、センサリーマップ、センサリーフレンドリーな商品の重要性をお伝えするものです。感覚過敏研究所SDI推進室が取り組んだ実績ではございませんので、ご了承ください。

五感にやさしい取り組みの情報提供をお待ちしています

感覚過敏研究所では、カームダウンスペースやクワイエットアワー、センサリールームなど、感覚にやさしい取り組みを紹介するコラムを公開しています。しかし、感覚過敏研究所のメンバーだけでは、その全てをカバーするのは難しい状況です。

そこで、みなさんからの写真や動画のレポートを募集します!一緒に五感にやさしい社会づくりを目指しましょう!みなさんの協力をお待ちしています!

関連記事

Yogiboを購入して感覚過敏研究所を応援する

Yogibo公式オンラインストアにて、クーポンコード「KBNL」を入力してYogiboを購入すると、感覚過敏研究所に、ご購入金額の5%が広告費として支払われます。Yogiboの快適すぎて動けなくなる魔法のソファをご購入される際は、ぜひ、Yogibo Social Goodクーポンをご利用ください!

【応援方法】

1. Yogibo公式オンラインストアで商品を探しカートに入れる

2. 決済画面のクーポンコードの欄に4桁のクーポンコード「KBNL」を入力し「適用する」ボタンをタップ

3. 購入手続きを完了してください

4. ご購入後、SNSなどで「応援購入したよ!」と投稿いただけると嬉しいです!

感覚過敏に関する
悩みごとがある⽅や
ご家族さまへ

感覚過敏に関する対策商品やサービスなど、感覚過敏研究所がご提供できるものを一覧にして紹介しております。

         
感覚過敏のある⽅を⽀援したい
企業・⾏政・教育福祉関係者・
研究者さまへ

          カームダウンスペース設置・イヤーマフ導入などの環境整備、感覚にやさしい商品開発、研究・調査依頼など、施設・企業・研究機関との連携窓口です。

ページトップへ戻る