「パロマ瑞穂スタジアム」のカームダウン・クールダウンスペースとセンサリールーム【ケーススタディ】

2026年秋、愛知県名古屋市を中心にアジア競技大会・アジアパラ競技大会が開催されます。主会場となるパロマ瑞穂スタジアムには、カームダウン・クールダウンスペースやセンサリールームが整備されました。

このコラムでは、パロマ瑞穂スタジアムに設置されたカームダウン・クールダウンスペースとセンサリールームについて紹介します。

パロマ瑞穂スタジアムのカームダウン・クールダウンスペース

感覚過敏当事者のひこう☆(ひこうぼし)さんと、おさんぽさんから情報をご提供いただきました。今回は、お二人から寄せられた情報や画像をもとに、パロマ瑞穂スタジアム内のカームダウン・クールダウンスペースについて紹介します。

カームダウン・クールダウンスペースは、スタジアム3階のDゲート付近に、隣り合う形で2部屋設けられています。近くにはスタジアムグルメの販売スペースがありますが、周辺は風通しがよく、食べ物の匂いはあまり感じなかったそうです。

利用する際は、ドアに設置されたパネルを自分で「使用中」に切り替えます。

カームダウンルーム1とカームダウンルーム2のどちらにも、ソファ1台と椅子2脚が設置されています。カームダウンルーム2のほうが広いそうです。どちらもソファがあるため横になって休みやすいです。

壁には音を抑える素材が使われていますが、触った感触はかなり硬めだったそうです。会場内の音は多少軽減されるものの、競技中の音量が大きいため、室内でも比較的はっきりと聞こえたといいます。

また、パロマ瑞穂スタジアムには、カームダウン・クールダウンスペース以外にも、さまざまなバリアフリー設備が整備されています。2026年6月18日に開催された見学会に参加した、感覚過敏当事者のおさんぽさんから、スタジアム全体の設備についてコメントをいただきました。

普通は入れないところもたくさん見せていただき、バリアフリーの側面以外にも、最新スタジアムとにかくすごかったです。

観客席には、介助が必要な方の席や介助者が過ごしやすい席があったり、ヒアリングループ席が60席あり、聞こえにくい方が場内放送を聴くことができたり、バリアフリートイレには数字が壁に書いてあり、6つ隣接していて、ベッドやカーテンがあるver.などいろんな形式があり充実していました。

参加者も多く50名以上いらっしゃいました。若い方からご年配の方まで。名古屋市の職員さんもいらっしゃってました。

※いただいたコメントを原文のまま掲載しています。

今回情報をご提供いただいた、感覚過敏当事者のひこう☆(ひこうぼし)さんは、WEB版センサリーマップサービス「CalmSpot」にも、パロマ瑞穂スタジアムの情報を投稿されています。スタジアムを利用する際の参考に、ぜひあわせてご覧ください。

パロマ瑞穂スタジアムのセンサリールーム

パロマ瑞穂スタジアムのセンサリールームは、4階に設置されています。

カームダウン・クールダウンスペースとは違い、センサリールームは室内から観戦することができます。

引用:中日新聞「スポーツ観戦、感覚過敏に寄り添う会場 パロマ瑞穂スタジアム、音や光の刺激に緊急避難ルーム」
おさんぽさんから提供いただいた動画から人物を削除したAI画像処理をしています。

センサリールームの利用方法などについて、詳しい情報をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ感覚過敏研究所まで情報をお寄せください。

所長・加藤のレビュー

このような大型スタジアムにセンサリールームとカームダウンスペースが用意されたことはとても喜ばしいことです。(※2025年5月改正「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準 」では、新設施設にはセンサリールームやカームダウンスペースの設置が記載されています)

中日新聞の記事によると、以下のように書かれています。

市の指定管理者としてスタジアムを運営する民間会社によると、カームダウン室などを活用するかどうかは各イベントの主催者が判断する。5月のジャパンパラ陸上競技大会ではセンサリールームを使わず、6月12日に開幕した陸上日本選手権ではどちらも使う予定がない。名古屋グランパスは試合時にカームダウン室を開放する一方、センサリールームの運用方針は未定で今後の検討課題という。



つまり、器はあっても、センサリールームとカームダウンスペースが利用できるかどうかは、主催者判断によるものという状況のようです。これは、センサリールームとカームダウンスペースの必要性の理解が不足している点と、運用したくてもスタッフ手配や教育が追いつかない部分が大きいでしょう。

今後の課題として、運用部分をどうするか?特にスタッフ配置と教育の問題などを検討する必要があります。スタッフ教育やマニュアル作成に関しては、感覚過敏研究所で担えますので、主催者やスタジアム管理者からのご相談をお待ちしています。



レビューした人

加藤路瑛

感覚過敏研究所 所長
加藤 路瑛

自分の困りごとである「感覚過敏」の課題解決に向き合い、2020年1月に感覚過敏研究所を設立。感覚過敏がある人たちが暮らしやすい社会を作ることを目指し、商品・サービスの開発・販売、感覚過敏の研究や啓発に力を注いでいる。所長挨拶はこちらから。



引用/参考先

CalmSpot「パロマ瑞穂スタジアム」

中日新聞「スポーツ観戦、感覚過敏に寄り添う会場 パロマ瑞穂スタジアム、音や光の刺激に緊急避難ルーム」

スポット情報

パロマ瑞穂スタジアム
〒467-0062 愛知県名古屋市瑞穂区山下通5丁目1
https://mizuho-loop.jp/equipment/equipment01/

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