学校での触覚過敏の合理的配慮について

感覚過敏があると学校生活の様々なことに困ることがあり、それが原因で不登校になることもあります。感覚過敏があっても、快適な学校生活をおくるために、学校に相談し「合理的配慮」を受けるという選択肢もあります。

今回は、触覚過敏がある当事者やその保護者に向けて、学校での触覚過敏の合理的配慮について紹介します。

合理的配慮について

合理的配慮については、こちらのコラムで紹介しています。

触覚過敏のある子どもが学校で苦手なこと

一言に触覚過敏といっても、人それぞれ苦手なことは異なりますが、指定の服やマスクを着用すること、握手など肌が直接触れることが苦手な方が多い印象です。例えば、制服や体操服の着用、他の人と手を繋ぐ場面などで困ることも多いです。

また特に小さな子どもの場合、つらさを言語化し、まわりの大人にSOSを出すことが難しいです。

そのため触覚過敏を抱える子どもたちにとって、学校生活は想像以上に負担が掛かります。少しでも快適な学校生活をおくるための合理的配慮が必要です。

当事者・保護者の声

感覚過敏コミュニティ「かびんの森」では、触覚過敏のある子どもの学校関連での困りごとについて、以下のような声や悩みが投稿されています。

  • 特に制服のスカートをはいて歩くとき、制服のスカート特有の段差が肌に当たるのがとても苦手で痛みを感じます。(当事者)
  • 感覚過敏で制服や学校指定の体操着が着れず、異装届をだしていました。周りのみんなは、普通に制服を着ているので、自分だけ私服なのは、ちょっと心が苦しかったです。(当事者)
  • 学校では体操着を着ることができず、私服で体育に参加させてもらっています。(保護者)
  • 学校での触覚過敏の合理的配慮について

    学校での触覚過敏の合理的配慮の例としては、以下2つが挙げられます。

    • 服装の変更
    • 肌が直接触れる機会を回避

    服装の変更

    学校が指定する体操服や制服が着用できない場合、自分が着用できる服装に変更することで、触覚過敏によるつらさを軽減させることができます。またマスクが着用できない場合、フェイスシールドなど他の方法で代替したり、免除してもらうことなどが挙げられます。

    なお校則で服装が指定されている場合には、学校側に事前に相談が必要です。

    肌が直接触れる機会を回避

    手を繋いだりする場面や、砂や液体を触る場面など、肌が直接触れる機会を回避することで、触覚過敏によるつらさを軽減させることができます。

    感覚過敏研究所でご提案できること

    KANKAKU FACTORY

    感覚過敏研究所では、触覚の過敏さで生地や服の縫い目、タグに痛みや不快感のある方のために、アウトシーム(縫い目外側)・タグなしをコンセプトにした衣類の開発・販売をしています。

    やさしいワイシャツ

    感覚過敏研究所では、カンコー学生服とコラボした制服としても使えるワイシャツを販売しています。

    縫い目やタグが肌に触れないようにし、首回りを締め付けない襟元にするなど、着心地を良くするための様々な工夫を施しましたが、見た目は従来のワイシャツと大きく変わりません。

    感覚過敏相談シート

    感覚過敏研究所では、保護者の方がお子様の感覚過敏について学校に相談する時に使用できる「感覚過敏相談シート」を作成し、無料公開しています。

    以下のサイトより、無料でダウンロード可能です。

    触覚過敏のマーク

    感覚過敏研究所では、触覚過敏について表すマークを作成し、缶バッジなどの商品として、オンラインストアで販売しています。

    バッグに缶バッジをつけたりすることで、触覚過敏があることを知ってもらいやすくなります。またダウンロード版も販売しており、個人使用であれば、紙に印刷して利用したり、グッズの作成も可能です。

    せんすマスク

    感覚過敏研究所では、マスク着用が難しい方のために、肌にいっさい触れない「せんすマスク」を考案・販売しています。

    マスクがつけられないマーク

    感覚過敏研究所では、マスクがつけられないことについてマークを作成し、缶バッジやシールなどの商品をオンラインストアで販売しています。

    バッグに缶バッジをつけたり、せんすマスクにシールを貼ることで、マスクがつけられないことを知ってもらいやすくなります。またダウンロード版も販売しており、個人使用であれば、紙に印刷して利用したり、グッズの作成も可能です。

    マスクがつけられないカード

    感覚過敏研究所では、マスクがつけられない理由を可視化できるカードを無料公開しています。名刺サイズに切り取って、ネームホルダや名札にできます。


    この記事を書いた人

    感覚過敏研究所 インターン
    いうと

    感覚過敏研究所では、X(Twitter)運営やセンサリールームやカームダウンボックスなどのコラム作成などを担当しています。感覚過敏の自覚症状はありませんが、所長のビジョンに賛同し、インターンとして参画しています。

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