学校での味覚過敏の合理的配慮について

感覚過敏があると学校生活の様々なことに困ることがあり、それが原因で不登校になることもあります。感覚過敏があっても、快適な学校生活をおくるために、学校に相談し「合理的配慮」を受けるという選択肢もあります。

今回は、味覚過敏がある当事者やその保護者に向けて、学校での味覚過敏の合理的配慮について紹介します。

合理的配慮について

合理的配慮については、こちらのコラムで紹介しています。

味覚過敏のある子どもが学校で苦手なこと

人それぞれ苦手なことは異なりますが、食べられるものが極端に少なく、味の微妙な変化に敏感な人が多いと思います。例えば、給食や宿泊学習での食事、家庭科の調理実習などで困ることも多いです。

また特に小さな子どもの場合、つらさを言語化し、まわりの大人にSOSを出すことが難しいです。

そのため味覚過敏を抱える子どもたちにとって、学校生活は想像以上に負担が掛かります。少しでも快適な学校生活をおくるための合理的配慮が必要です。

当事者・保護者の声

感覚過敏コミュニティ「かびんの森」では、味覚過敏のある子どもの学校関連での困りごとについて、以下のような声や悩みが投稿されています。

  • お昼休みが終わっても食べ終わらないということがよくあり、泣きながら食べていました。(当事者)
  • 給食は主食と牛乳しか食べられず、辛そうでした。(保護者)
  • 給食は牛乳のみにして、お弁当を持っていっています。(保護者)
  • 感覚過敏研究所では、給食に関するコラムも出しております。是非、ご覧ください。

    学校での味覚過敏の合理的配慮について

    学校での味覚過敏の合理的配慮の例としては、以下3つが挙げられます。

    • 給食からお弁当に切り替え
    • 栄養補助食品の持参
    • 宿泊学習は食べ物の持ち込みを許可する

    給食からお弁当に切り替え

    給食のある学校の場合、給食からお弁当に変更することで、味覚過敏によるつらさを軽減させることができます。学校によって給食を止めるための手続きは異なるので、まずは担任の先生などにご相談ください。

    栄養補助食品の持参

    給食や宿泊学習で食べられるものが少ない場合、ブロックタイプやゼリータイプなどの栄養補助食品を持参することで、味覚過敏によるつらさを軽減させることができます。

    人によっては栄養補助食品が苦手なこともあるので、あらかじめ食べられるかどうか確認しておくのがオススメです。

    宿泊学習は食べ物の持ち込みを許可する

    宿泊学習で、食べられるものが少ないと、脱水や栄養不足になってしまうこともあります。事前に宿泊学習でのメニューを把握し、必要に応じて、食べ物の持参を許可してもらうことで、味覚過敏によるつらさを軽減させることができます。

    感覚過敏研究所でご提案できること

    感覚過敏相談シート

    感覚過敏研究所では、保護者の方がお子様の感覚過敏について学校に相談する時に使用できる「感覚過敏相談シート」を作成し、無料公開しています。

    以下のサイトより、無料でダウンロード可能です。

    味覚過敏のマーク

    感覚過敏研究所では、味覚過敏について表すマークを作成し、缶バッジなどの商品として、オンラインストアで販売しています。

    バッグに缶バッジをつけたりすることで、味覚過敏があることを知ってもらいやすくなります。またダウンロード版も販売しており、個人使用であれば、紙に印刷して利用したり、グッズの作成も可能です。


    この記事を書いた人

    感覚過敏研究所 インターン
    いうと

    感覚過敏研究所では、X(Twitter)運営やセンサリールームやカームダウンボックスなどのコラム作成などを担当しています。感覚過敏の自覚症状はありませんが、所長のビジョンに賛同し、インターンとして参画しています。

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