
2024年6月19日に、大阪府立枚方支援学校の先生方に「感覚特性のある生徒への支援」というテーマで、オンライン講義を担当させていただきました。
本講演では、感覚過敏の基本的な知識や症状、そして教育現場での合理的配慮の具体的な対応方法について詳しく説明しました。また、合理的配慮を行う際のポイントや、うまくいかなかった事例、実際の教育現場での実施例などを紹介しました。
講演の主な内容
- 感覚過敏・感覚鈍麻の説明や課題
- 感覚過敏研究所の取り組み
- 感覚特性に関する合理的配慮や支援
- 多様性社会に大切な視点
参加者の感想(一部抜粋)
・感覚過敏に対する配慮の仕方を具体的に教えてもらえたので、実際に学校生活に活かしやすいと思いました。
・相談シートや感覚過敏者方向けの服など工夫を凝らされた感覚過敏者仕様のものが開発されていることを初めて知りました。
・当事者の話を聞く機会があまりないので、話を聞けて良かったです。視覚過敏や聴覚過敏の生徒もいるので、聞かせていただいた内容を参考に、支援の手立てを考えていきたいです。
・感覚過敏を深くまで知らなかったのとあまり感覚が分かっていませんでしたが、靴に石が入っている感覚と聞いてわかりやすかったです。想像しやすい例えでより深く知れました。
・今日の研修は55分と短い中でも、本当に深く広い情報が詰め込まれていて、わかりやすかったです。感覚過敏について、また、不登校や多様性について、今日のこの話を聞けた教員全員が明日からの指導や子どもたちへの関わり方に生かしていこうと感じてくれていたらいいなと思いました。また、理解のある先生方の多い支援学校のみでなく、支援教育がまだまだ浸透していない地域の学校で働くすべての先生方の元に届いてほしいと思いました。
・自分が接している児童は(これまでに接してきた児童は)、もしかしたら感覚過敏なのでは(感覚過敏だったのでは)と思いました。感覚過敏の方が、これほどまでに生きづらい場面があるのだということに、気づかされました。不登校の場合は、そういった側面も考える必要があるのではないかと思いました。
・担任している子どもたちは、言葉を使って自分のしんどさ、辛さを伝えることが難しいです。加藤さんのように自分の気持ちを伝えられたら、学校に対して、私たちに対してどんな話をしてくれるんだろうかと考えました。わかってあげられていない辛さがきっとたくさんあるのだろうなと思いました。学校が少しでも、過ごしやすい場所になるように、考えていきたいと思います。
・私たちが感じたことのない世界をエピソードも交えながら、話していただけてもっと聞きたいと思えました。多様性という言葉を、いろいろな場面や場所で言っていますが、多様性ってなんだろうと改めて考える機会にも なりました。
・教員として、常に自分の考えには偏りがありうるということを意識して、誰に対しても相手とよく話し合ってものごとをすすめていこうと再確認しました。ありがとうございました。
・感覚過敏の該当の方からのリアルな声を聞くことができてとても勉強になりました。感覚過敏の生徒にこうしてあげたら楽なのかなといろいろと考えて対応をしてしまいがちですが、それが本人にとって負担で、逆効果になってしまうこともあるのだなと今回の研修で考えさせられました。
・これまでに影響を与えてくれた人生を変えてくれた先生の話がとても印象に残りました。 自分も誰かのそんな存在になれるようになりたいと思いました。
・当事者の方からのお話は説得力があり、とても貴重な機会だと思いました。教員への講義もありがたいですが、実際に生徒の生活を見てもらい生徒の話を聞いてもらえる機会もあるといいなと思いました。
・感覚過敏の当事者の話というだけでなく、感覚の過敏さや生まれる困難さを包括してどう生きていくのか、という視点で話を聞くことができ、子どもたちへの支援を考える上で、選択肢が広がったように感じました。また、支援をこちら手動で考えるだけでなく、選択肢をしめし、一緒に考える姿勢を大事にしようとおもいました。
・児童が活動に対して苦手そうな様子があったとき、その理由を考えるうえでの引き出しになったかと思います。理由が考えられたら、参加できないのは本人だけのせいではないと明確になるので、指導の在り方も変わってくるのではないかと思いました。 加藤様のお話の中で、選択肢をくれた先生の話がありました。どっちが過ごしやすいのか、安心できるのか、慣例にとらわれずに選択肢を提示できる教員でありたいとおもいました。 私たち教師もかわらないといけない。そう強く思わせていただけた研修でした。
・見えないを想像する力、選択肢を増やすこと の言葉が特に印象に残りました。 今後、指導にあたる際に、大切にしていきたいと思います。
・自分にとっては何の問題もないことが、こんなに苦しく感じる人たちがいるのだということ、感覚過敏等がない人たちには想像が難しいぐらい苦しい思いをしているのだということが伝わりました。教員として、その苦しさを見逃さず、生徒が自分らしく生きていけるように、理解を深めて支援していきたいという思いを強くしました。
・今回の研修を聞いて、感覚過敏について多く学べました。児童がなぜ嫌だと主張するのか、もしかしたら何かの感覚に違和感を覚えているかもしれないと、子どもたちへの接しかたを改めて考えさせられました。視野広く接したいと思います。