「中部国際空港(セントレア)」のカームダウン・クールダウンスペース【ケーススタディ】

カームダウンスペースとは、光や音などの感覚の刺激を遮断することで、感覚過敏によるストレスの軽減やパニック(メルトダウン)の回避やクールダウンに使用できるスペースです。今回は、中部国際空港(セントレア)のカームダウン・クールダウンスペースについて紹介します。

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感覚過敏研究所 インターン
いうと

感覚過敏研究所では、X(Twitter)運営やセンサリールームやカームダウンボックスなどのコラム作成などを担当しています。感覚過敏の自覚症状はありませんが、所長のビジョンに賛同し、インターンとして参画しています。

中部国際空港のカームダウン・クールダウンスペースについて

中部国際空港のカームダウンスペースは、国内線・国際線のすべてのターミナルに設置されています。

国内線第1ターミナルには2022年3月22日、国際線第1ターミナルには2023年2月28日、国内線・国際線第2ターミナルには2024年3月26日に設置されました。

先に利用されている方が居ないのであれば、ご利用の航空会社を問わず、どなたでも予約不要で利用できます。

実際に見に行ってきました!カームダウンボックス体験ルポ

感覚過敏研究所インターンのいうとです。国内線の第1ターミナル3階に設置されているカームダウン・クールダウンスペースを見に行ってきました。私は感覚過敏の自覚症状はありませんが、私の視点で見てきたものをレポートしたいと思います。

このカームダウン・クールダウンスペースは保安検査場を通過したあとの場所にあり、搭乗券がないと利用することはできません。実は、以前、カームダウン・クールダウンスペースを見ようと中部国際空港に足を運んだことがあるのですが、保安検査場を通過したあとにあるとは知らず、見ることができずにがっかりして帰ったことがあります。今回、飛行機に乗る機会があり、ついにカームダウンボックスを見ることができました!

このカームダウン・クールダウンスペースは愛知県産のヒノキ材を使用して制作されており、木のぬくもりを感じることができます。一方で、体験時はマスクを着用していたためか、私には感じられませんでしたが、木のニオイが苦手な方には注意が必要かもしれません。

場所は人通りの多い、目立つところにありました。しかし、体験時は平日の昼間だったこともあり、特に騒がしいとは感じませんでした。

天井はそれほど高くなく、数名が入れる広さがあります。照明がないため、外と比べると暗めですが、天井には網目のようなものが被せられているため、過度に暗いわけではありません。

カームダウン・クールダウンスペースの場所は?

中部国際空港のカームダウン・クールダウンスペースは、以下の場所にあります。

  • 国内線 第1ターミナル 国内線乗り継ぎカウンター付近
  • 国際線 第1ターミナル 21番・22番ゲートの間
  • 国内線 第2ターミナル 国内線80番ゲート付近
  • 国際線 第2ターミナル 国際線73番74番ゲートの間
  • 第1ターミナルにあるカームダウンスペース
    第2ターミナルにあるカームダウンスペース

    詳細な場所は、中部国際空港の公式サイトよりご確認いただけます。

    https://www.centrair.jp/service/quietroom.html

    引用/参考先

    中部国際空港「カームダウン・クールダウンスペース」

    航空新聞社「中部空港、カームダウン・クールダウンスペース設置」

    日テレNEWS NNN「中部国際空港が「カームダウン・クールダウンスペース」を設置、すべての人々が安心して過ごせる空港を目指す」

    スポット情報

    中部国際空港
    〒479-0881 愛知県常滑市セントレア1丁目1番地
    https://www.centrair.jp/index.html

    所長・加藤路瑛のレビュー

    空港のカームダウンボックスの取り組みは広がっていますね。とても嬉しいなと思うのと同時に、空港が取り組んでくださっても、なかなか設置されてることをご存知ない方も多く、知ってもらうことが課題の1つでもあるなと感じています。カームダウンボックスやセンサリールームなどのセンサリーフレンドリーな空間の啓発という部分は感覚過敏研究所で担える部分でもあるので、ぜひ、ご連絡やご相談いただけたらなと思っています。(空港関係者のみなさま、ご連絡ください!お手伝いできるかと思います。)

    また、中部国際空港のカームダウンボックスは愛知県産のヒノキを使用されてオリジナルで開発されており、地元の名産を利用する取り組みがとても良いなと思いました。 

    所長のひとこと

    jiei kato

    感覚過敏研究所 所長・センサリーフレンドリークリエイター
    加藤 路瑛

    自分の困りごとである「感覚過敏」の課題解決に向き合い、2020年1月に感覚過敏研究所を設立。感覚過敏がある人たちが暮らしやすい社会を作ることを目指し、商品・サービスの開発・販売、感覚過敏の研究や啓発に力を注いでいる。所長挨拶はこちらから

    五感にやさしい空間事例に関するコラムポリシー

    感覚過敏研究所では国内外のセンサリーフレンドリーな取り組みを体験レポートやケーススタディーとしてコラム掲載しております。

    注意1:コラムの種類

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    1. 取材や体験をもとにしたコラム
    2. 公式サイト・メディア・SNSなどで公開されている情報をもとにしたコラム

     

    この分野の情報はまだ少なく、本サイトではできるだけ多くの有益な情報を発信することを目的としています。

    注意2:取り組み事例へのレビュー

    事例紹介では、体験者や当研究長スタッフや所長、有識者によるレビューとして、問題点や改善点を記載させていただく場合があります。これは取り組みを否定・批判する意図ではなく、五感にやさしい空間を社会に増やしていくための建設的な意見としてお伝えするものです。

    当研究所では、掲載させていただくすべての取り組みに対し、深く感謝と敬意を抱いております。ご理解いただけますと幸いです。

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    カームダウンボックスを広めたい!

    カームダウンボックスは感覚刺激に強い反応をする方々にとって安心できる空間です。日本ではまだ浸透していない取り組みです。感覚過敏研究所SDI推進室としても、カームダウンボックスやセンサリールームの社会実装に力を注ぎたいと考えております。ご賛同くださる方、ともに社会実装に取り組んでくださる企業様・パートナー様を広く募集しております。設置をご希望される企業様からのご連絡もお待ちしております。

    注)当記事は日本社会に向けて、クワイエットアワー、センサリールーム、カームダウンスペース、センサリーマップ、センサリーフレンドリーな商品の重要性をお伝えするものです。感覚過敏研究所SDI推進室が取り組んだ実績ではございませんので、ご了承ください。

    五感にやさしい取り組みの情報提供をお待ちしています

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    そこで、みなさんからの写真や動画のレポートを募集します!一緒に五感にやさしい社会づくりを目指しましょう!みなさんの協力をお待ちしています!

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